この「希望」出生率1.8という数値

合計特殊出生率は1.42と前年から0.01ポイント下がり3年連続で低下したそうです。政府は希望出生率1.8の実現を掲げますが、私にはこれがいけないのではないかと思う。希望などと言っていますが、実質この数値ありきで事が動かないといけない必然感を国民に植え付けえている。どう考えても無理なことは無理なのです。

 

会社のパワハラもこういうところから起きる。下に無理難題を押し付け出来ない者には無能だとこけおろす。それを言う中間管理職もさらに上から同じようにこけおろされる。この負の連鎖の頂点がこの無理難題の押し付け目標以外の何物でもないです。

 

2.0%の物価目標も同じです。未だに達成できないのは達成できない数値だからでしょう。一体何年それにとらわれないといけないのですか?延期延期ってオオカミ少年もビックリですよ。

 

現実的な考えをするならば今の現状を把握して現実的な数値を出して望むというのが筋です。無理だと分かっているから、また結婚をするかどうかは個人の自由になってしまうから「希望」だなんて言うのです。だけど、1.8だなんて数値だけはしっかりと押し付けている。1.8にするにはどういう政策が必要か、なんて議論から出てくる。これでは国民が疲弊するだけです。

 

本当に1.8が実現できる数値なのですか?1.6ではないのですか?それとも1.6すらもう実現不可能なのではないですか?こう書くと外国の数値を持ってくるわけですが、各国で事情が異なります。単なる数値ありきだけで測れません。

 

これからのデータ社会にもっと現実的に数値を割り出さないと時代に合っていない気がします。

各企業の廃プラスチック問題は目を見張るものがありますが。

各企業は廃プラスチック削減に躍起になって取り組んでいます。この各企業の取り組みは良い取り組みに見えますが、何だかタバコ規制と同じように一様に取り組むのが似通ってわざと環境意識を一般消費者に仕向けているように見えるのは私だけか。

 

ESG(環境・社会・企業統治)の効果が著しい企業は投資も呼び込むぐらいだからそれもうなずけます。しかし、一転して目を他に仕向ければ目に余るものがあります。つい最近でもマレーシアに日本や米国、カナダ、オーストラリアなどから不法にプラスチックゴミが輸入されたとして被害を訴えるニュースがありました。これはひどい

 

中国がプラスチックゴミを受け入れなくなったため受け皿として東南アジアにいってしまうのは世の常なのでしょうけど、掃きだめのような扱いを受ける国はたまったものではないですね。

 

一転して別のところにも目を向けないと痛い目を見てしまいます。

FCA(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)が仏ルノーとの統合案を取り下げしたとは。

FCAフィアット・クライスラー・オートモービルズ)が仏ルノーとの統合案を取り下げしたようです。統合が決まれば1位にも上る大統合になるところだったのに何があったのでしょうか?

 

記事を読んでいると、何事にも細かく介入してくるフランス政府が原因とのことです。私は統合案撤回の文字をはじめに読んだ時に日産が反対しているからなのかなと一瞬思いましたが、そうではなかったのですね

 

その理由だと日産と同じ気持ちであり、FCAも同じくフランス政府にからめとられると懸念したということですよね?そうなると日産はFCAですらすぐに嫌気がさしたこのフランス側との交渉にどういった展開が広がるのでしょうか?

 

方やトヨタは中国の車載用電池大手CATLと提携するとのことです。車社会の構図はまた変わってくるのでしょうか。

介護士K(著久坂部洋)を読んだ感想

 

介護士K

介護士K

 

 介護の現在のあらゆる問題を十二分に取り入れた内容となっています。出だしは有料老人ホームでの入居者転落死亡はそこで働く介護士が突き落としたのではないか?という疑問から始まります。それが7、8階の高さから落ちたらたとえ足から飛び降りても重さで頭が先に落ちてもおかしくないが、4階から落ちた場合反転することはないから足を折ることはあっても頭から落ちることはない。死亡者は首の骨を折っている。そういうものか、という驚きから始まります。

 

次に生きる望みを失っている高齢者を生かしておくことはエゴであり傲慢なのではないか?という視点です。だから死なせた方が良いという思考の転換です。私は確かにエゴであるかもしれないと思いつつ、それが死なせたら良いという転換には全くいきませんが、それに悩む一人の青年K。そして、私がこの本で一番興味を持ったのはその青年Kを示唆した人物、黒原医師です。

 

この人物の考え方は常軌を逸しているも何か筋を持っている。まるで映画「羊たちの沈黙」のハンニバルレクターを彷彿させるような人物にうつってしまった。黒原の最後の結末は私にとって一番驚くものでしたが、少し意味が分からなかった。