新型コロナのマイナス心理にいくらプラスの心理的効果を狙っても・・・

心理というのは面白いものです。マスクに続いてトイレットペーパーも品切れ状態になったのはSNSでのデマが発端だというではないですか。消費者の不安心理がこれに拍車をかけ、安倍晋三首相はトイレットペーパーについて「十分な供給量、在庫が確保されている」と言ったところであまり効果がない。これを言う事でアナウンスメント効果(予測の発表や報道が人々の心理に影響を及ぼし、行動が変化すること。)を期待したのでしょうけど、もう消費者の意識はそこにはない。

 

では、主要7カ国(G7)の財務省中央銀行総裁は3日の電話協議で新型コロナウイルスによる成長の下振れに対応するとの共同声明を出しました。この協調姿勢はアナウンスメント効果を狙ったものだそうで、また、日銀もG7に先駆けて過去最大の1002億円の上場投資信託ETF)を買い入れ、同じ効果を目指し、市場の安定を求め、日経平均株価も上がりました。こういう心理効果も面白いですね。

 

でも、この新型コロナウイルスの影響は全世界の人々の心理をマイナス要因にもっていってきている。これは紛れもない事実。この不安漂う心理はいつまで続くのか分からないところに私たちはなすすべもない。まるでどれだけプラスの心理的効果をねらっても跳ね返されるような気がしてならない。