中国のファーウェイの「5G」通信構築網の世界の各国の参入不参入の是非

中国の通信機器大手ファーウェイの「5G」通信構築網への参入について世界の各国が入り乱れています。ドイツは参入する意向ですが、以下の視点も考慮されているようです。

独、ファーウェイ5G参入巡り「独自に基準、米とも協議」(平成31年3月14日付日経新聞

ただ、低価格を強みに欧州でシェアを拡大してきたファーウェイにとって、安全基準では排除を明示しなかった。同社製品採用の是非は、通信事業者の自主的な採用計画と、規制当局による認可判断に委ねた形だ。ドイツテレコムは18年12月の声明で「中国メーカーの機器のセキュリティー問題についての議論を深刻に受け止めている」と述べた。

 安全性を取るのか、経済発展を取るのか。アメリカが規制を強化しているのとは別にそれぞれの国が本当に中国政府に近い企業が安全を満たしているのかどうかはしっかりと判断しないといけないと思います。

 

オーストラリア政府は18年8月に米の要請に応じてファーウェイ参入を禁止しました。これもオーストラリアが独自に判断したのでしょう。しかし、東南アジアは参入に意欲を示しています。

5G商用化東南ア急ぐ(平成31年3月13日付日経新聞

東南アジア諸国が次世代通信規格「5G」の商用化に向けた準備を急いでいる。タイやベトナムなどでは早ければ2020年にサービスを開始する。現行の4Gは日本など先進国に比べて5年ほど遅れたが、5Gではその差が1~2年程度に縮まる。各国政府は5Gの活用で自動運転や医療分野などの次世代ビジネスの創出につなげたい考えだが、通信事業者の負担となる多額の整備費用をどう賄うかといった課題が残る。

 東南アジアの国は今、先進国入りを前に成長が停滞する「中所得国のわな」にはまっています。それを解消するには「5G」に参入というのは喉から手が出るほどほしいことでしょう。安全性というのは二の次なのかもしれませんが。