北海道のホタテ御殿に学ぶ

日経新聞の迫真に興味深い記事がありました。

輸出の種芽吹く(平成31年3月14日付日経新聞

同(北海道)漁協組合員の平均貯金額は18年に1憶5千万円を突破した。年収は5千万円~6千万円とプロ野球選手の年棒並み。湖畔には「ホタテ御殿」が並ぶ。小さなカキやエビがいるだけの資源が乏しく冬には流氷で閉ざされる湖だった。住吉は「漁業というより畑作。資源を作り、とれるようにした」と語る。漁獲が安定し裕福になったのは平成になってからだ。

 一瞬なんのことか?と思っていましたら、本当に北海道漁業組合員の平均貯金額がそれだけ貯まっており、年収もそれだけ増えたということのようです。ネットで検索したら下記の記事が出てきました。

dot.asahi.com

北海道の猿払村が年収ランキング3位にまで浮上しているそう。

移住したいと思う人もいるだろうが、ホタテ漁ができるのは漁業協同組合員に限られるという。

「新たに参加できるのは、いま従事している親の息子、もしくは、娘と結婚した娘婿に限られる。後継者は2人まで。これは乱獲を防ぐためです」

 これはかなり限定されたもので娘婿になる人にはインセンティブはありそうです。しかし、これを実現した理由は天引き預金制度を実現し、組合員の収入を強制徴収し、月7万円の生活を強制しつづけたことの結果があるそうです。また、それだけでなく日々のいろいろな水温や塩分濃度の調節などきめ細かくしている結果がある。だから、日経新聞の同記事にこんなことも書かれていました。

17年に60年ぶりに技官出身の長官となった水産庁の長谷成人(61)は「生産効率で世界最高峰」と証言する。

 私たちが見習わないといけないものがたくさんある部分ですね。