OREO's diary

蝶のゆくへ

 

蝶のゆくへ (単行本)

蝶のゆくへ (単行本)

 

 「ボーイズビーアンビシャス」ならぬ「ガールズビーアンビシャス」。これだけで読む気になりました。青年よ大志を抱けならぬ少女よ大志を抱け。読んでみると、明治の女性とはこういうものであったのか。明治というまだ江戸時代のしばりが残る中、生きる意志の強さを感じました。詩情が多いのですが、これだけ言葉を詩に託して表現することができたということです。

 

ただ主人公の星りょうの「ガールズビーアンビシャス」がもっと出てくるかと思ったのですが、この方にまつわる人の「ガールズビーアンビシャス」が多かったのは少し残念でした。だから、すんなりと文章が私的には入ってこなかったのは否めません。

 

あと蝶というたとえが何とも言いえて妙です。空をどこまでも飛んでいきたいのですが、この時代の女性であれば蝶の浮遊が限界であるのかもしれないと思うところと、黒アゲハ蝶という少し妖艶な感じが謎につつまれているようで未知の部分を感じます。

 

私は大志を抱いているだろうか?

 

これは葉室麟さんの死後に出た本です。