ヤマトホールディングスは連結営業利益が2倍に急拡大したようですが。

ヤマト運輸を統括するヤマトホールディングスの2018年4~12月期の連結営業利益が600憶円台半ばと前年同期の約2倍に急拡大したそうです。なぜでしょうか?

 

日経新聞記事(2019年1月17日付)によると、ネット通販の拡大で宅配便の需要増が続くなか、単価も引き上げることができた。人手不足への対応として賃上げで自社ドライバーを増やした結果、荷受けする能力が高まった一方、割高な外部委託の圧縮で採算改善にもつながった。

 

18年末時点で従業員数はドライバーを中心に5%程度増えた。これに伴って人件費は増加するものの、輸送の外部委託費は通期で200憶円以上削減できる見込みで、全体として採算は大幅に改善する。「アンカーキャスト」と呼ぶ夜間配送に特化した組織を20年3月期末までに1万人まで増やす計画だ。

と書いてあります。

 

単価の引き上げは交渉が上手くいったようです。社会の情勢を考慮してもらえたのでしょう。では賃上げはどうでしょうか?賃上げのおかげでドライバーが5%増えたのであれば良いのですが、サービス残業がごまんとある気がします。

 

ヤマト運輸株式会社は2017年のブラック企業大賞にノミネートされています。現場にも無理難題の命令が相次いでいたようです。少しぐらい給料があがっても現場へのストレスは相当のものだったのではないかと思います。

 

それを解消するためにアンカーキャストと呼ばれる夜間配送に特化した組織を作ったのでしょう。でも、これはパート社員でモデル年収はわずか312万円だとのことです。「特化した組織」と書けば聞こえは良いですが、夜間への押し付け業務に見えます。しかも、20年3月期末までの1万人態勢なのであればまだ達成していないのでしょう。

 

今年はヤマトの100周年になるようですが、株価は上昇していくでしょうか?