アメリカの弱体化への道順

最終的に目指す巨大な自由貿易圏であるアジア太平洋自由貿易圏(FTAAP・エフタープ)の前にアジア太平洋経済協力会議APEC・エイペック)や環太平洋経済協力協定TPP11で自由貿易圏を構築する。で、それらを前提としてアメリカとの自由貿易協定(FTA)を構築したいとの目標を掲げる。でも、今回、この内のAPECは首脳宣言を断念しました。先行きが思いやられるというところでしょうか。

 

米中の貿易戦争はまだまだ続くと予想されていますが、この今回の首脳宣言断念は巨大な力に圧したと見てしまいそうです。とはいってもアメリカのこのような状態はなりふり構わずというように私には見えます。

 

サウジアラビアで問題になっている記者ジャマルカショギ氏殺害の問題でムハンマド皇太子の関与の疑いがかなり濃厚となっている中、関与はなかったということで事なきを得ようとしていますが、あれだけのことをしていて関与がまるでなかったのはあり得ないとまで言われています。

 

アメリカがそこを問いたださない訳にはいかないような状態にまで追い込まれている中で、問いただして制裁にまで及んだ場合にはせっかくイラン締め付けしていることに意味がなくなってしまい、他に頼ることができなくなる。

 

日本との関係もそうですが、「自国第一主義」、「保護主義」がどこまで続くかは難しいところでしょう。自国のための強化であるのに弱体化に向かうのであれば世界の警察の称号は返上しておいて良かったのかもしれませんが。