佐川美術館に田中一村展を見に行きました。

佐川美術館に行ってきました。孤高の画家、田中一村(いっそん)の展覧会を見てきました。はじめは南画、迷いの時期を経て最後は奄美大島に魅了されてその奄美大島の自然や動物を描いた人ですが、最年少が7才の時に既に画号をもち、まさに神童と言えるほどの絵を描いています。

 

迷いの時期があるためかところどころ荒い絵だなと思うものもありましたが、絶筆というものもあり、魅せられるものが多かったです。後の方では自然の草木花と鳥が描かれるのですが、草木花の分量が多い→鳥が少しずつ入り→融合になります。

 

その前に琳派の絵を取り入れた余白を多く用いた屏風が描かれるのですが、転せんをへてはじめ草木花の分量が多くなります。そこから鳥が入ってきますが、鳥が小さかったり、下の方にかかれていたり、葉っぱに隠れていたりが気になります。まるで自信がなく隠れているかのように。

 

それが草木花の量が減って鳥が自己主張をはじめます。まるで自分に自信がついたかのように。そして、時々、鳥がくちばしをあけてる絵が出るのですが、それは何か訴えるかのようにうつります。

 

そして、最後の方は泰然自若とした鳥が出てくるにつれ何かを悟ったかのように画家もその域に達したということかもしれません。私にはそちらよりも自己主張をし出した方の絵が気に入りましたけど。